meat protein

代替タンパク質の需要が高まる中、オーストラリアの人々は健康的で持続可能、かつ倫理的に製造された選択肢をますます求めるようになっています。オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)では、多様な新製品や新原料への投資の指針となる「プロテイン・ロードマップ」を作成しました。このロードマップが描いているのは、あらゆる種類のタンパク質について、消費者にはより多くの選択肢を、オーストラリアの生産者にはより良い成果をもたらすための基礎的な考え方です。

オーストラリアは一人当たりの牛肉消費量が世界最大級の国ですが、過去20年間は着実に消費量が減少しています。赤身肉の消費を減らす最も一般的な理由はコストであり、次いで健康、環境、動物福祉に関する懸念が挙げられています。一方、中国やベトナムなどでは、肉消費量が増加しています。このような需要の変化は、タンパク質生産業者にとって事業拡大と多角化のチャンスとなります。

オーストラリアでは、植物性タンパク質産業はまだ小規模です。しかし、その規模は急速に拡大しています。食料品の棚に並ぶ植物性タンパク質製品の総数は、過去1年間で倍増し、200を超えました。オーストラリア統計局の最近のデータによると、これらの製品に対する需要は、過去2年間で約30%増加しています。

注目を浴びている昆虫タンパク質ですが、オーストラリアでは先住民を始め昔から摂取されてきました。昆虫は栄養価が高く、たんぱく質、オメガ脂肪酸、鉄、亜鉛、葉酸、ビタミンが豊富に含まれています。また、昆虫養殖は環境負荷が低く、土地や水、エネルギー消費量が少なく済むとされています。

タンパク質は私たちの健康維持に欠かせない栄養素です。しかし、これまでその生産は、他のほとんどの生態系の健全性に負担をかけてきました。CSIROのプロテイン・ロードマップは、持続可能性だけでなく、より多くの選択肢と機会を提供します。

参考記事:

https://phys.org/news/2022-04-plant-based-patties-lab-grown-meat-insects.html