アメリカの昆虫食をけん引する企業Aspire Food Group

昆虫食がスーパーフードとして注目を浴び始めたのは、2013年に国連食糧農業機関(FAO)が発表した報告書が始まりと言われています。人口増加により2050年には深刻な食糧危機に陥る可能性があり、今から昆虫を食用とすることを推奨したのです。

そのため、ヨーロッパとアメリカでは、10年近く前から昆虫食材の開発が進んでおり、現在は代替食品として一般的になってきています。スウェーデンの昆虫食事情の紹介サイトによると、昆虫食材を扱う企業数は世界で300近くあり、そのうちコオロギが31%を占めているそうです。

アメリカの大手メーカーはAspire Food Groupで、2018年には同業社のExoを買収したニュースが発表されました。現在、Aspireでは人間向け、ペット向け、肥料向けと3種類に事業を分けており、もっとも売上高が増加しているのはペット向け事業になります。

アメリカでは(日本でもそうですが)、昆虫を食べることに抵抗感のある人がまだまだ多いため簡単に広まることはありません。しかし、プロテインバーに混ぜて販売することで、栄養付加価値製品としての地位を確立しつつあります。Global Market Insightsのレポートによると、アメリカの昆虫食市場は今後5000万ドル(約58億円)の市場規模にまで成長することが予想されています。

2021年10月のニュースによると、Apire Food Groupは、世界最大の自動昆虫タンパク製造工場をロンドンとオンタリオに設立するそうです。AI技術、最新テクノロジーを活用し、コオロギプロテインの製造が始まります。